雪景色のノスタルジア:北陸本線最後の旅

消えゆく鉄路を駆け抜けて

2015年3月7日と8日、私は北陸信越を巡る弾丸旅行に出かけることにした。

この旅の目的は、翌週からJR北陸本線が第三セクターに移行する前に、現行の鉄道網での旅を楽しむことにあった。

2015年3月13日までJR北陸本線として運行されていた路線が、翌日の3月14日からIRいしかわ鉄道線、あいの風とやま鉄道線、えちごトキめき鉄道に移管されるため、鉄道好きの私にとって、この機会を逃すわけにはいかなかったのだ。

2015年3月7日(土)

東京の朝はまだ静かで、空はほんのり明るくなり始めていた。

7時ちょうどの新幹線に乗り込み、目的地は長岡。新幹線の中で食べるカツサンド(700円)が、私の朝食だ。

車窓から見える風景が徐々に変わり、2時間弱で長岡に到着した。次の列車に乗る前に、さっそく昼ごはんを購入(約400円)。

9時16分発のクモハ115-1553に乗り込み、長岡を後にする。

長岡を過ぎると、雪景色が広がり、時折吹雪いていた。

約50分の旅路で青海川駅に到着した頃には、天気が晴れに変わっていた。ここでは、美しい日本海の風景が広がっていた。青海川駅から見える海はまるで絵画のようだった。

青海川駅で列車を降りて、海岸に向かって歩いた。

日本海を見るのは初めてで、その広がる青い海に心を奪われた。記念に海水をなめてみると、当然ながらしょっぱかった。

11時13分、青海川を出発し、次なる目的地は直江津。

列車は穏やかな速度で進み、11時47分に直江津に到着。

直江津からは12時8分発の列車に乗り換え、筒石へ向かう。電車内で先ほど購入した昼ごはんを食べながら、トンネルの駅である筒石駅に12時26分に到着。

筒石駅では、まず長い階段を上らなければならなかった。

ホームに入る直前のドアには、「通過列車は相当なスピードで入ってきます。十分注意してください」と書かれており、その文字通り、通過列車がガタガタとドアを揺らしながら通過する様子は予想以上に危険だった。

時間もあったので、筒石駅から地上に出て、近くの街をぶらぶらと散歩することにした。漁港の街並みが広がり、穏やかな海風が心地よかった。

13時30分の列車で富山へ向かう。列車の揺れに身を任せ、15時10分に到着。短い滞在ながら、次の目的地へ急ぐ。

15時24分発の列車で高岡へ向かい、15時48分に到着。

高岡では、歴史ある瑞龍寺を訪れる。

拝観料500円を支払い、御朱印をいただき、静かな境内を散策。ここでは、大きな魚の像が吊り下げられているのが印象的だった。

また、前田利家の像もあり、歴史の重みを感じた。その後、高岡駅でパン(約350円)を食べる。

17時5分発の列車で金沢へ向かう。

17時45分に到着し、金沢の夜の風景に心躍らせながら、夜ごはんを楽しむ。

19時11分発の列車で富山へ戻り、20時11分に到着。

さらに20時26分発の列車で魚津へ向かい、20時50分に到着。

アパホテル魚津駅前(4700円)に宿泊し、一日の旅を締めくくる。

2015年3月8日(日)

朝7時16分発の列車で魚津を出発。

車窓から見る朝の風景が美しく、9時37分に直江津に到着。

直江津から長野へ向かう列車は10時13分発の妙高号。

車両はどこか懐かしさを感じさせる国鉄時代の香りが漂っている。

列車が動き出し、私は車内で鱈めし(1200円)を広げた。

九州出身の私は雪景色に馴染みがなく、車窓から見える真っ白な風景に目を奪われる。降り積もった雪が広がる景色を見ながら、温かい鱈めしを食べる時間は贅沢そのものだった。

列車は穏やかに進み、やがて長野の街並みが見えてきた。

11時53分に長野に到着。

地下鉄で善光寺に向かう。

善光寺を訪れ、御朱印をいただく。そして、お戒壇巡りを体験。

御本尊の真下を通る真っ暗な通路、一寸先も見えない暗闇の中を進み、「極楽の錠前」を探すことに挑戦する。

この錠前は御本尊と結ばれており、触れることで直接ご縁を結べると言われている。しかし、何も見えない暗闇の中で進むうちに、途中で少し後悔もしたが、無事に錠前に触れることができた。

その後、駅に戻り、日本酒飲み比べセットを注文し、地元の酒を堪能する。さまざまな風味の日本酒が、旅の疲れを癒してくれる。

午後3時1分発の新幹線で東京へ戻る。

車内では牛肉弁当(1500円)を堪能しながら、午後4時30分に東京に到着した。

この二日間で、北陸信越を駆け巡り、多くの風景と文化に触れることができた。また次回の旅を楽しみにしながら、東京の喧騒に戻るのであった。

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「埋もれた歴史を発掘・発信」をテーマに薩摩の地でイベント企画や商品開発、情報発信をしていました。( 山城の観光記念符「城郭符」や、歴史和菓子「雪窓院」を企画など)