鹿児島県薩摩川内市の神社御朱印まとめ~薩摩川内三社詣~

御朱印を集めている方はいらっしゃるだろうか。

僕の住んでいる薩摩川内市では、新田神社・藤川天神・大宮神社の三つの神社で御朱印が頂ける。

この三つの神社にお詣りに行って御朱印を頂くことを、薩摩川内三社詣と勝手に名付けた。

今回は薩摩川内三社詣で頂ける御朱印について紹介する。
※薩摩川内の仏閣御朱印は別途まとめる予定。

①新田神社

新田神社は薩摩川内市宮内町の神亀山に鎮座する神社。薩摩国一之宮である。

新田神社の拝殿と大樟

御祭神

  • 天津日高彦火瓊瓊杵尊(あまつひだかひこほのににぎのみこと)
  • 天照皇大御神(あまてらすすめのおおみかみ)
  • 正哉吾勝々速日天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)

神社について

新田神社の御祭神である瓊瓊杵尊は、天孫降臨で地上に降りてきた後、最終的に川内の地に住んだとされ、瓊瓊杵尊の死後、可愛山陵に葬られ、祀るようになったのが新田神社のはじまりと言われている。

新田神社の「新田」は、新田神社が川内の地に川内川から水を引いて新しく田んぼを作ったという意味が込められている。

新田神社の名前が古文書で出てくるのは平安時代で、当時は「新田宮」と称していた。

承安3年に火災があり社殿が焼け失せ、再興されたのが現在の山頂の場所。慶長年間には島津義久が現社殿のもととなるものが造られたとされる。

▼神亀山

神亀山は、名前の通り亀の形をした山になっており、新田神社は神亀山の頂上に鎮座している。

ちなみに頂上に社殿に行くには、参道である長い階段を登らないといけない。一番下の階段から歩いて登るのは良い運動になる。

最初の階段

この階段でトレーニングをしている人もいるみたいだ。

中段から更に階段を登る

▼可愛山陵

神亀山には瓊瓊杵尊のお墓といわれる可愛山陵がある。可愛山陵は、かわいいさんりょうではなく「えのみささぎ」、または「えのさんりょう」とよぶ。

可愛山陵の入り口

他にも瓊瓊杵尊の妻である木花咲耶姫の陵墓・端陵や、息子の火闌降命(海幸彦ともよばれる)の陵墓・中陵がある。火闌降命は日本書紀での名称で、古事記では火照命とよばれる。

▼関連記事

・令和元年。神亀山ウォーキング

・【鹿児島】薩摩川内で天孫・瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の足跡たどる

御朱印

御朱印のデザインは、「新田神社」の印を中心に「薩摩國一之宮」と「神亀山」の印、奉拝と日付の文字だ。

平成29年9月4日の御朱印

ちなみに、平成22年に頂いた御朱印とは新田神社の文字が入っていた。

平成22年12月30日の御朱印

限定御朱印

平成30年の春には、桜まつり限定御朱印が存在した。桜の花びらが舞う御朱印だ。

平成31年4月4日の限定御朱印

新田神社の参道には桜が植えられており、春は花見客で賑わう。

新田神社の鳥居と桜

令和元年の12月8日に開催されたイベント「瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の足跡をたどる 月屋山ハイキング」での限定御朱印。

船間島神社管轄の新田神社による御朱印。

令和二年の初詣にも限定御朱印があった。日の出と松竹梅が描かれており、とてもめでたい御朱印。

▼map:新田神社

②菅原神社(藤川天神)

菅原神社は薩摩川内市東郷町に鎮座する神社で、通称・藤川天神とよばれる。

菅原神社の参道

御祭神

  • 菅原道真公(すがわらのみちざねこう)

神社について

太宰府に左遷された菅原道真は、その後も藤原時平の陰謀を恐れて太宰府で病死をよそおい、密かに舟で薩摩に下り、この藤川で余生を送ったとの言い伝えがある。

神社は道真公がなくなってから建立されたといわれる。

学問の神様である菅原道真を祀っているので、初詣に行くと受験生が絵馬を奉納するのを見かける。

菅原道真公之墓(伝説)

▼西郷隆盛の愛犬ツン

また、藤川天神の境内には、西郷隆盛の愛犬ツンの銅像がある。ツンは藤川の百姓の家にて飼われていた犬。藤川天神で馬1頭と引き替えに西郷に譲渡されたといわれている。

西郷隆盛の愛犬ツン像

御朱印

藤川天神の梅と菅原神社の印、「奉拝」と中央に「藤川天神」の文字。

平成29年9月4日の御朱印

ちなみに平成23年に頂いた御朱印とは微妙にレイアウトが変更になっている。

平成23年1月2日

※現在は臥龍梅の文字と、西郷どんのツンの印も描かれているらしい。

▼map:菅原神社(藤川天神)

③大宮神社

大宮神社は薩摩川内市入来町に鎮座する神社である。

大宮神社の拝殿

御祭神

  • 大己貴命(おおあむなちのみこと)

神社について

大宮神社は、約750年前、入来の地頭だった渋谷氏の家老種田氏が、近江坂本(現在の大津市)の日吉大社から勧請し、入来院内緒社の総社として領民から信仰を受けていた。

▼君が代の歌詞発祥の地

大宮神社で奉納される入来神舞「十二人剣舞」の中で君が代の歌詞が詠まれており、君が代の歌詞発祥の地ともいわれている。

「君が代」発祥の地の看板

▼入来神舞

大宮神社では、新嘗祭の11月23日と大晦日の12月31日に入来神舞が奉納されている。入来神舞は約700年前の鎌倉時代から続くともいわれる伝統芸能だ。

入来神舞の一つ「四方鬼神舞」

▼関連記事

大宮神社や入来神舞についてはこちらをご参照あれ。

・大宮神社で鎌倉時代から続く伝統芸能「入来神舞」に移住者の僕が挑んだ結果。

御朱印

御朱印には、「奉拝」と「大宮神社」の文字。入来神舞の鬼神と君が代の歌詞、君が代発祥の地の文字が描かれている。

平成29年8月9日の御朱印

▼map:大宮神社

さいごに

今回は薩摩川内市の御朱印を頂ける三つの神社を紹介した。

神社は、その街の歴史や神話などが見えてくる地域に残る貴重な財産だ。

今回紹介した神社は、神話の瓊瓊杵尊、菅原道真の伝説、君が代に関するものなど、なかなか興味深いものだ。伝説は伝説として、なぜこの土地に言い伝えられているか考えるのも面白いのでは。

ちなみに、この三社を巡る薩摩川内三社詣のバスツアーなるものがあると面白いと思う

薩摩川内三社詣、流行ったら良いな。

→「【鹿児島】薩摩川内市の仏閣・御朱印まとめ」に続く。

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ABOUTこの記事をかいた人

「埋もれた歴史を発掘・発信」をテーマに薩摩の地でイベント企画や商品開発、情報発信をしていました。( 山城の観光記念符「城郭符」や、歴史和菓子「雪窓院」を企画など)